2000年1月ハンギョレ21 294号

食べ物の話:平壌餃子(ピョンヤンマンドゥ), 深い味の秘訣


hangyore00294_21.jpg (14348 バイト)餃子(マンドゥ)は、私たちの料理から欠かすことのできない、季節の珍味だ. 特に、耳が豊かな平壌餃子は、韓国女性の充実な生活の知恵が含まれている、独特の境地をもっている. 今頃になれば、大部分の家庭で秋に漬けた越冬用キムチが熟し, 新しい甕を開ければ出てくるウゴチ(註:漬け込んだ葉物のきれっぱし)などは、最も理想的な餃子の具になる. 手がかかる料理のようだが、キムチウゴチをはじめとする、いくつかの餃子の具だけあれば、どこででもやさしく作って食べることができる.

平壌餃子には、よく熟したキムチウゴチ, 緑豆もやし, 豆腐, 牛肉と豚肉などが主材料となる. キムチウゴチをよく洗ってきれいに固めて、水気がなくなるほどに絞っておいて, 緑豆もやしも手早くゆでて布巾に包んで水気をきれいになくす. 豆腐もやはり布巾に包むとあたかもおからのように水気を除去してくれる. その次に、味付けをして胡椒等の薬味と共にまんべんなくもむ.

この時、牛肉と豚肉を赤身だけで固めて、共に混ぜる. 豚肉と牛肉を半々に混ぜる理由は, 食べた時に口の中で軟らかい質感の豚肉が味を牛肉から吸収して、理想的な肉の味を出すためだとのことだ. むかし、野生のキジがありふれていた時は、市場に行ってキジを買って肉を取り出し、固めてぐるりと巻いた後、スープに入れれば有名な平壌式キジ餃子になった. また、餃子を煮る時は絶対に餃子の中に水気が入っていかないようにすることが、平壌餃子の秘法だ. それで、皮を練る時、餃子の皮の弾力を最大限に生かすようにしなければならない. 餃子の耳を閉じる時も、タマゴを溶いて、手で塗って正しく丹念に付ける.

その後に、牛ヤンジ肉(胸と腹のあたりの肉と骨の総称)をゆでた、澄んだスープに入れて煮て、中に入っている肉に十分に火が通ればスープと共に取りだす. スープには特別なことは特になく、ねぎとニンニクだけを若干入れ、餅をすこし切って入れれば味がもっと出る.

餃子を取り出し、たれをつけて食べることもあるが、本来の平壌餃子は、スープの中から餃子をスプーンですくいあげてスープと共に食べた方がおいしい. 餃子を好きな平安道の人々は、スープの中に餃子が一,二個余ると餃子の中身を残ったスープにほぐしだし、ご飯を入れてクッパブ(註:クッパ) のようにして食べることもあるのだが, 真っ赤なキムチでも一片添えて食べてみると、ざぜそのようにして食べているのかがよくわかる.

平壌餃子は、味が優しいながらも香ばしくて、淡泊ながらも深い味わいがあっておいしくて、あたかも平安道の人々の気質とも似て見える.


この人の味/ 平壌麺 ビョン・ジョンスクおばあさん

hangyore00294_22.jpg (15269 バイト)(写真/江南 平壌麺屋 ビョン・ジョンスク おばあさん)


新世代は白菜の具を好むよ


今年74歳を迎えている平壌麺屋のビョン・ジョンスクおばあさんは、本来、平壌市内 大同門外にあった‘大同麺屋’の息子の嫁で、1・4後退時(朝鮮戦争での戦局)越南した.

越南後、初めて店を開いたところは、ソウル乙支路6街駅前の平安麺屋であり, 10余年を続けてきた麺屋を同郷人に譲り渡した後, キョンドン教会前に店を移しながら長男に相続して、江南に生活の家兼新しい麺屋を建てて、下の息子夫婦と共に過ごしている.

いまだにかくしゃくとした姿のおばあさんは、平安道なまりがそのまま残っていて, カウンターに座ったまま“さあさあ、何でも言ってね”などと注文を催促する姿は、正統平壌冷麺屋で見ることができる、特有の雰囲気まで経験することができる.

大部分の顧客が、年老いた失郷民(註:朝鮮戦争当時、北から避難してきた人々)1〜2世代を同伴した、家族単位の客たちで, 冷えた平壌冷麺と、餃子は女性の拳ほどに大きく、器に5ケ以上を入れきれないほどのもので応える. 大きな器に一杯のマンドゥクク(註:スープ餃子)は、淡泊ながらも香ばしくてやんわりと口になじみ、冬季に食欲を失った時に訪ねるとより一層良い.

キムチウゴチの味に慣れていない若い顧客たちの中には、ややすっぱい味に多少敏感に反応し, 最近では誤解をなくすために、キムチウゴチの代わりに白菜の芯を入れたりする.


有名な餃子屋


1,江南平壌麺屋(カンナム ピョンヤン ミョンオク)=1・4後退時、平壌から越南し、今年74歳になるビョン・ジョンスクおばあさんが直接経営する平壌冷麺屋だ. 冬季の珍味として出す平壌餃子は味が格別で、失郷民がたくさん訪ねる. マンドゥクク 1杯 5千ウォン. ソウル 江南区 ノンヒョン洞 アンセ病院裏(02-549-4400).


2,餃子屋(マンドゥチブ)=平安道から越南した失郷民 2世が相続し、運営する餃子屋だ. 四季の餃子を専門に、平安道豆おからと豆腐焼きなどを付け加えて出し, 餃子屋として1日に出す餃子数が全国第一番を誇る. マンドゥクク 1杯 5,000ウォン. 江南区 新沙洞(漢陽ショッピングの向い側),電話 02-544-3710


3,ジャンチュン洞 平壌冷麺(ピョンヤン ネンミョン)=江南 平壌麺屋の長男の失郷民2世が運営する正統平壌冷麺屋だ. 冷麺の味はもちろんで、拳ほどの餃子を入れた平壌マンドゥククの味が格別の店だと噂されている. マンドゥクク 1杯 5千ウォン. 中区 獎忠洞1街 キョンドン教会 前(02-2267-7784).


4,議政府 平壌冷麺(ピョンヤン ネンミョン)=30余年前、全谷邑で始めて、議政府に来てから大きく繁盛した平壌冷麺屋だ. 議政府で指折りの珍味屋の位置を占めている. 豊かに応える平壌マンドゥククは、冬季の珍味だ. マンドゥクク 1杯 5千ウォン, 京畿 議政府市 議政府3洞(0351-877-2282).


5,平安道オブジャチブ=平安道出身の5富者が直接料理を作りだす. 平安道式郷土料理の餃子と煮る, おからスープ, 冷麺などをおいしく出す. マンドゥクク 1杯 4500ウォン. ソウル 江東区 ミョンイル2洞(02-429-2515).


6,トンジン チョンジョンキジ餃子=四季のキジ餃子の一つで、マンドゥククと蒸し餃子, 餃子鍋などを多様に揃えている所で、餃子を好きな美食家らならば、一度くらいは行ってみた店だ. マンドゥクク 1杯(6ケ) 5千ウォン, 金浦市 トンジン面 トンジン中高校前(0341-989-9999).



ハンギョレ21 2000年 02月 03日 第294号 .


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