2000年4月ハンギョレ21 302号

統一/南北共用"Word" 作る


三星-朝鮮コンピューター SW共同開発センター オープン… サイバー 南北統一の第一歩

hangyore00302_1.jpg (15750 バイト)(写真/さる 3月22日、中国・北京で開かれた、三星(註:サムソン)-朝鮮コンピュータソフトウェア共同協力開発センター開所式. 三星が予算と施設を, 北朝鮮が人材を提供する)

南北間のコンピュータ ソフトウェア共同開発, インターネット交流等、先端情報通信分野での協力が急流に乗っている.

三星は、さる3月22日、中国・北京で、北朝鮮の朝鮮コンピューターセンターと共に‘三星-朝鮮コンピューターソフトウェア共同協力開発センター’の門を開いた. 三星が9ケ月間精魂を込めた末に成し遂げたのである. 開発センターは、今年中の南北単一ワードプロセッサー開発を目標に、△文書要約 △Linux 応用 △無線端末用ゲーム △携帯電話用 中国語文字認識ソフトウェア等、軍事・産業用でない民間部門で活用が可能なソフトウェア開発に着手する. 三星はこの開発センターに、当分人材は派遣せずに、費用だけ73万ドル(8億1千万ウォン)を負担し, 専門プログラマーを、北朝鮮側から10人派遣する.


北朝鮮のノウハウ利用中国市場攻略


今回の南北共同ソフトウェア開発事業中で最も目を引く大きな課題は、南北単一ワードプロセッサー開発だ. 三星は自社開発し、これまで内部文書作成用にしてきたハングルワードプロセッサー‘訓民正音’を、この事業の骨組みとする. 訓民正音を、北朝鮮の既存ワードプロセッサーの‘チャンドク’などと互換が可能なようにしたり、思い切ってふたつを合わせて単一ワードプロセッサーを開発することが目標だ. 三星電子関係者は、共同開発作業が進めば、6ケ月中で終わるはずだと話している. 両側がソースプログラムを既に交換した状態であるため、この程度の期間ならば、十分に単一ワードプロセッサーを開発できるという話だ. 事実、三星電子に先立ち、‘ハングル’を作ったハングルグァコンピュータも、このプロジェクトに関心を持って、北朝鮮側と交渉を繰り広げたが、結局、三星電子に先を越されてしまった.

今回の南北共同ソフトウェア開発は、三星が費用を支払い、北朝鮮の人材及び開発ノウハウを活用する、一種の‘用役開発方式’だ. 共同開発したソフトウェアは、中国等、第三国市場にも進出することになる. 中国語文字認識ソフトウェア開発事業は、北朝鮮の長い間のノウハウを活用し、中国市場を攻略するための代表例だ.

三星電子高位関係者は、“今までの対北朝鮮事業は、技術交流指向的というよりは、北朝鮮の安い賃金を活用する単純賃加工事業や一般支援成功業が主流をなしてきた”としながら、“だが、北朝鮮とのソフトウェア共同開発事業は、経済的実利を徹底的に分け合う ‘ウィン・ウィン事業’という意味が大きい”と、説明した. 南北韓間の経済分業論理に忠実な事業という話だ.


北朝鮮のソフトウェア開発能力は相当な水準

(写真/平壌 第1高等中学校にある '電子計算機' 実習室. 北朝鮮の各級学校では、コンピュータ教育の風が吹いている) hangyore00302_2.jpg (14541 バイト)


北朝鮮はソフトウェア開発に力を注ぎ、優秀な人材がかなり多いということが知られている. 北朝鮮は、難しい経済事情と対共産圏輸出統制委員会(COCOM)規制等、さまざまな制限のために先端コンピュータ装備の導入に困難を経験させられていて、ハードウェア側よりは知識産業のソフトウェア開発に力を注いだと伝えられた. 資本がなくても創造力だけあれば優秀な製品をいくらでも生産し遂げることができるという考えからだ.

三星電子の協力相手の朝鮮コンピュータセンター(KCC)は、1990年10月に設立された、北朝鮮の代表的な応用ソフトウェア開発機関だ. 創立当時は10人で始まったが、いまは100人を超える専門担当者と30余名の職員がいると知らされている. そちらに行ってきた三星電子関係者は、“ソフトウェア開発に秀でた高級人材が多いことは事実だが、先進国水準と比較すると、まだ満足な水準ではなかった”としながら、“今後、共にソフトウェアを開発する過程で、彼らの実力が急激に成長する潜在力は充分だ”と、評価した. 研究人材は総じて20歳台後半, 30歳台序盤であり, 英才級ティーンエージャーも少なくないことも知らされた. 研究分野は、大きく分けて、データベース, デスクトップ出版及び、応用ソフトウェアだ. そこでは、1人当り平均1.5台のコンピュータが支給される. 研究員が使うコンピュータは、ほとんどが外国から輸入したものである. IBM 互換機種, ワークステーションも多いが、大抵は米国のサン(SUN)社製品であるそうだ.

このセンターが人工知能技術を利用して開発したオンライン囲碁プログラムの‘ウンビョル’は、98年に開かれた日本 ホスト(FOST)杯 世界コンピュータ囲碁大会で、当時チャンピオンだった日本製プログラムを押さえて1位を占め、世界を驚かせることもした. このプログラムは、日本棋院から3級の認証書を獲得した、唯一の囲碁ソフトウェアで, 自動学習機能を備えていて、毎回違う手で相手方を攻撃する.

パク・チャンモ浦項工大コンピュータ工学科教授は、“北朝鮮が開発したいくつかのプログラムは、人工知能, ファジー理論, 映像処理, 立体映画, 文字認識, 機械飜訳 等、最新の情報技術を活用した製品が多い. 北朝鮮のソフトウェア技術が相当水準に達していることが分かる”と話す.

これまで、不毛の地だと思われていた北朝鮮とのインターネット協力事業も芽を出しつつある. この分野に飛び込んだ企業だけでも10余に至る. 現代, SK 等、大企業をはじめとし、シスジェンJ(代表 クォン・オフン), ユニオン コミュニケーション(代表 ジョン・ヨンチョル), 朝鮮インターネット(代表 ユ・セヒョル) 等、中堅企業等も加って火花を散らす競争を繰り広げている.

現在、インターネットを利用した南北交流は、大きく三分岐でなされている. まず、北朝鮮が開設したインターネットサイトに訪問したり、会員加入をすることだ. 北朝鮮当局が北京で運営中であることが知らされた朝鮮インフォバンク(www.dprkorea.com)が、代表的な例. このサイトの単純訪問は何ら問題がないが、会員として加入し、北が登録した内容を詳しく見たいのなら、政府から北朝鮮住民接触承認が必要となる.

二つ目は、北朝鮮のインターネットサイトと連係し、事業を繰り広げる場合だ. 北朝鮮関連情報を提供するサイト(www.dprk.com)を運営しようという朝鮮インターネットが、このケースに該当する. このサイトは、北朝鮮ニュース, 北朝鮮物品購入, 離散家族探し, 北朝鮮同好会結成, 北朝鮮ベンチャー求人求職, インターネット南北会談要求署名運動などの内容を含んでいる. 離散家族探し, 南男北女チャット, 統一日合わせなどのプログラムも用意し、インターネットにのせる予定だ. どれくらい実質的なサイバー交流がなされるかは、北朝鮮側の反応による.

三つ目は、南の企業がインターネットを利用して、北と国内消費者を連結することで、単純にインターネットを販売方式の一つとして利用することだ. ユニオン コミュニケーション(www.unionzone.com) などが、インターネットサイトを開いて, 消費者から北朝鮮物品の購入申請を受けた後、商品を望む人に送る方式だ. この他にも、北朝鮮商品専門ショッピングモール, 加工設備サイバー展示, 北朝鮮関連ビジネス契約仲介, ミラーサイト開設を通じた北朝鮮関連各種情報及びニュース提供 など、いろいろな企業によって推進されている.

北朝鮮は、現在、海外にウェブサイトを設置・運営しながら、北朝鮮関連情報を提供している. 中国に、 昨年、党創建記念日の10月10日に朝鮮インフォバンク( www.dprkorea.com)を開設し, 日本には中央通信(www.kcna.co.jp)サイトを開いた. だが、内部的には、いまだにインターネットの導入を禁止している. 北朝鮮のインターネット国家コード(kp)で登録されたホストもまだない. ただし、国際連合開発計画(UNDP)等、平壌駐在国際機構は、北朝鮮当局の許可を受けてインターネットを使用している. コンピュータ関連専門家, 情報部から、関係者, 軍 高位層等は、インターネットを活用する可能性があり, 政策的に許すならば速い速度で広がる可能性が高いというのが統一部の評価だ.

統一部 関係者は、“金正日党書記 国防委員長は一日2時間以上をウェブサーフィンしているというのが、北朝鮮内部消息に精通していた専門家たちの耳打ち”としながら、“最近では、インターネットを基盤にした各種事業開発を直接指示したことを知っている”と話した. この関係者は、“一部権力部署間では電子決裁も施行されていると把握された”としながら、“これは情報通信分野の技術開発に政権の死活が関わっているということを指導部が認識しているため”と説明した.

パク・チャンモ 浦項工大教授も、“北朝鮮がたとえいまは色々な理由でインターネットを受け入れないでいても、先端技術と経済発展にインターネットが重要だということをよく知っているため、今後はインターネット導入が不回避なようだ”と、話した. 彼は、“中国もはじめのうちは、体制への逆風を憂慮してインターネット導入を敬遠したが、結局は受け入れて、むしろ先端情報通信発展の踏み台だとみなした”としながら、“こういう中国の事例は北朝鮮にも少なくない影響を与えることだ”という.


主要都市間に光フィーバーケーブルを既に設置


パク 教授によれば、北朝鮮も既に90年代初めから、金日成大学 キムチェク工科大学 朝鮮コンピュータセンターなどを中心に、近距離通信網(LAN)を構築し、これを連結したネットワーク間通信を使用してきた. 特に96年からは、遅れていた通信インフラを現代化するために、電話自動化, デジタル化, 電算化を大々的に推進してきたのであり、既に、平壌 沙里院 等、主要都市間通信回線を光フィーバーケーブルに変えた. 全国的なコンピュータ通信網がある程度取りそろえば、北朝鮮内部での電子メール往来や、主要機関のホームページ活用も可能だというのが、パク教授の診断だ. 南北がサイバー空間でだけでも、統一を成し遂げる日も遠くないようだ.

イム・ウルチュル記者
chul@hani.co.kr


ハンギョ21 2000年 04月 06日 第302号 .


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