ファンクラブまで保有する、B級文化のスターたち
“人間本来の欲求を率直にあらわす”

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(写真/“私たちにも情熱ファンがいる.”
エロ映画界のスターたち. 左側から イ・シア, ジョ・ヨンウォン,
ウンビ) |
“自ら脱ぐのを恥ずかしがったら、それは安物よ.
恥ずかしかったら、何で脱ぐの? 私はぱっとしないA級よりも、最高のB級になりたいんです.”
彼女は堂々としている. エロ女優 イ・シア(25)さん.
小さい顔にちいさな体つきが、エロ女優に相応しくないのではと思う程にこじんまりとしているが,
彼女は明確に第1級のエロ女優だ. 女優生命は、1年を超えることも難しく、エロビデオで彼女は今年6年目の活動をしている、きわめてまれな女優だ.
パロディタイトルが世間の話題になった <女スパイ リチョルソン>
<駐在所 襲撃事件> <グァンスンセンガク>の主演がまさに彼女だ.
ルームサロン マダムの‘美人大会応募’
イ・シアさんは、一日平均二〇通の e-mailを受けとる.
ファンクラブまである.
エロビデオスターという点で、メールの中には低劣なものもあるという.
たとえば“貴方と寝たい”というぐあいのメールだ.
そのようなメールが彼女のホームページの掲示板にアップされれば、他の
ファンたちがほっておかない.
ファンたちがそのメールを送った者を攻撃し、けちらす程、情熱ファンたちが率いている.
“ファンたちの反応に驚く時が多いです.
わたしもよく憶えていない、わたしのヘアスタイルの変化をじゅんに記憶しているファンたちもあって,
何年も前にテレビのインタビューで私がした話を記憶していて、メールを送ってくれたりする人もあります.”
ひとりイ・シアさんだけでなく、最近エロビデオ界のスターたちの
イ・ギュヨン, ユリ, イ・ミソ, ウンビ, ジョ・ヨンウォン,
チャ・スヨンさんなどの人気は、一般人の考えを跳び越える.
今は映画をやめたイ・ギュヨンさんの場合、一時、情熱ファンたちが‘イ・ギュヨン復帰推進委員会’まで作って、帰ってこいと猛烈に哀願した程だ.
今でも、彼女のファンクラブが存在している.
彼女たちは、企画社が導入したスターシステムと個性的なイメージで、‘B級映画スター’として指折り数えられる.
身体サイズ等の演技外のことと名前だけが知られた
前世代のエロビデオスターたちとはかなりの差がある.
B級文化にもスターは存在する. B級文化に熱狂する者が存在するかぎり、B級スターたちが存在するのは当然だ.
特に、最近は、以前には想像するのも難しかった多様な現象が現れている.
隠すべきことだと見なされていた分野でも、堂々と顔を前面に押し出すスターたちが登場していることだ.
こういう現象も、やはり私達の社会で最近吹いている‘B級文化’の風を見せてくれていることだと解析できる.
最も代表的な場合が、最近話題になった、インターネット業者ジョイハントが主催した‘ミス黄眞伊
選抜大会(関連記事-[社会]
"21世紀の黄眞伊は 私"NEWS PEOPLE誌2000年433号)’であった.

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| (写真/'遊興業所’や‘サービス業種’
従事者だけが参加した‘ミス黄眞伊 選抜大会’で大賞を受けた
チェ・ハナさんと愚者賞を受けたジョン・ジンスさん) |
この美人大会は、他の美人大会とは違い、応募規定が‘遊興業所’や‘サービス業種’従事者であった.
食堂や喫茶店でサービスしたり、ルームサロン,
団らん酒屋でお酌をしたりする女性だけが参加し、インターネットに一ケ月間写真を掲載して、ネチズンたちの人気投票で選抜する方式だった.
志願者が少ないのではと主催側も大変心配したが、予想を超える250余名が応募して、この中の半分以上がルームサロン等の酒場に勤める‘アガシ(註:女の子)’たちだった.
また、こういう大会の性格上、一般の飲食店従事者も参加を敬遠したが、多くの応募者たちが顔を公開することを敬遠しなかったという.
この大会で大賞を受けたチェ・ハナ(21)さんは、喫茶店のアルバイトをしている途中で応募したケースだ.
主催社であるジョイハントが準備中の映画に起用される予定だ.
“はじめはルームサロン従事者だけが志願するのだと誤解した両親が大会参加を止めたけど、考えたら敬遠する必要がないので応募しました”という.
大賞を受賞したチェ・ハナさんよりも、ルームサロン従事者であることを明らかにして、顔まで公開した他の受賞者たちの方がより一層話題になった.
美貌部門ではない特別賞‘愚者賞’を 受けたジョン・ジンス(28)さんは、自身が安山市にあるルームサロンの‘マダム’であることを明らかにして参加した.
メドレー界の神話, キム・ランヨン
“隠したいこともなく、職業が恥ずかしいとも思いません.
お客さんたちも私が出場したことを知って、インターネットで投票してくれたんですよ.
人々がこの業種に対して持っている固定観念を払拭させたくてやりました.”
既に、スターは、主流文化にだけあるのではない.
価値観と文化的趣向の多様化現象とが噛み合い、多様なスターたちが登場している.
彼らは、B級感受性の代表的コードということができる、人間本来の欲求を率直にあらわしながらスターとして浮上している.
大衆音楽界には H.O.Tやチョ・ソンモではない‘ミリオンセラー’
歌手たちがいる. キム・ランヨン, マン・ソキ, シン・ウン,
ミン・スンア等、なじみがうすい名前が彼らだ.
主流大衆歌謡ではない、いわゆる‘歌謡メドレー市場’,
すなわち、バスターミナルや高速道路休憩所等で主に売られている‘カードライブミュージック市場’のスターたちだ.
特に、80年代からカフェミュージックシリーズで名をはせたキム・ランヨンさんは、韓国のどんな歌手も成し遂げていない1千万枚の販売高をあげた‘メドレー界の神話’として知られた人物だ.
ステディーセラーをレパートリーとするメドレーレコードの特性上、この市場は長期戦で勝負する.
86年からメドレーレコードを録音してきたジン・ソン(40)さんは、シン・ウン,
パク・ジンソク, ミン・スンアさんと共に、男性メドレー4人衆の一名に選ばれる.
<ポンチャック18番> <トロットスターショー>
等で、ヒット歌手になったジンさんは、今10枚目のレコードを録音している.
“当代のスターという歌手たちにメドレー録音をさせてみなさい.
正しくできる歌手はたぶんいないでしょう”とジンさんは断言する.
それほど、聞くのはやさしいけれど、正しく歌うことは難しいというのが、メドレー歌手たちの自負心だ.
ジンさんの言葉はいいかげんなものではない.
普通、メドレー歌謡は5,6時間で録音を終えなければならない.
製作の零細さのために、録音スタジオレンタル時間を最小限に減らさなければならないためだ.
何回もまた録音する余裕がないために、‘準備された’歌手でなければ、録音など思いもよらないということだ.
また、伴奏が相対的に弱いため、メドレー歌謡は最初の録音にもう一度声を重ねる.
声を補強するためだ.
歌手たちは初めに歌った歌に合わせて、もう一度そのまま歌う.
声の調子と拍子でほんの少しの誤差があってもだめだ.
普通の実力ではやり遂げられない技術だ.
“メドレー歌手たちは、幼い時から歌の神童だという声を聞いてきた人だ.
相当な感覚や歌の実力を持っていなければ、機械操作がほとんどないメドレーを消化出来ない.”
メドレー歌謡を専門に録音しているユンスタジオのエンジニアのジョン・ヨンチャンさんは、“メドレー歌手こそが、歌唱実力で真剣勝負をする音楽人”という称賛を惜しまない.
B級情緒を前面に押し出すA級スターたち
(写真/メドレー録音スタジオ現場で録音している歌手
ジン・ソンさん.
聞くことはやさしいけれど、正しく歌うのは難しいというのが、メドレー歌手たちの自負心だ)
最近になってからは、主流音楽界から退いた歌手がこの市場で新しく躍進している.
80年代、ロックグループで活動した
ウィ・イルチョンさんとイ・チヒョンさんが代表的だ.
彼らを招聘して、高い販売高を上げているシヨンレコードのムン・ギュヒョン代表は、“順次競争が熾烈になる業界で成功するためには、高級化を追求しなければならない.
発掘による冒険をするよりは、実力の検証を受けた歌手を使うほうが、広報にも多くの助けになる”と、最近のメドレー市場の新しい傾向を説明した.
B級熱気は、最近新しい現象も現している.
‘安モノ’という代名詞で呼ばれてきたB級文化が、新世代たちにアピールしながら一歩遅れてカルト的価値を認められて、新しく位置を占めていることだ.
ちょっと前まで、還暦祝いを転々としてきた新風(シンパラム)イ・バクサ(関連記事[新しい流れ] テクノバーで オホアッサ'ポンチャック
メドレー' NEWS PEOPLE誌2000年422号)の一歩遅れた人気は、その代表的な例だ.
低予算映画の至尊に選ばれるナム・ギナム監督も、最近になってB級映画の開拓者として照明を浴びた.
逆のぼれば、ジョン・ビソクの<自由夫人>は、発表当時、通俗小説として受け入れられたが、今では巨匠の代表作として認められている.
こういう例を上げたB級感受性が、時間と世代の変化によって、絶えず生成と発展を繰り返すという事実を立証する.
B級情緒を前面に押し出すA級スターたちも増加している.
こういう趨勢は、90年代中盤に開始した.
直説的でコミックな歌詞と典型的なポンチャックスタイルの <ハリケーン・パク>という曲をヒットさせた歌手
DJ DOCは、自分たちが‘養子’であることを堂々と叫んで登場した.
漫画界では性的欲望を図々しい程率直に描写した<ヌードルヌード>のヤン・ヨンスンさんが最高のスターとして浮上した.
こういう息子たちが育って、いまはB級文化が成熟直前段階に入っていっている.
こういう過程をたどりながら、最近では、B級的感受性やイメージで成功したスターたちは、放送でも容易にさがすことができる.
クローンをパロディしたクルノムや,
野暮ったい雰囲気の平凡な広告モデルたち, そして、あたかも80年代のDJのようにラジオを進行するパク・チョルさんなども、‘B級的A級スター’だと見なすことができる.
キム・ウンヒョン記者dmsgud@hani.co.kr
グ・ボンジュン 記者bonbon@hani.co.kr
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