2001年3月ハンギョレ21 349号

[問題追跡] 入場券販売からむなしい足どり?

[ 問題追跡 ] 2001年03月06日 第349号

ワールドカップ組織委 販売代行社選定方式に論議沸騰… 最低価格入札制は本当に当然か 

写真/ワールドカップ組織委は、さる2月15日から第1次ワールドカップ入場券購入申込書を受け付け始めた. しかし、販売代行社選定問題で、論議沸騰を呼んでいる.(イ・ジョンヨン 記者)

2002 FIFA ワールドカップ韓国組織委員会(以下 ワールドカップ組織委)は、さる2月15日から、第1次 23万枚分のワールドカップ入場券購入申込書の配布・受付けを始めた. 3月14日までの一ヶ月間申込書を受付けた後、申請者が多い場合は3月末に抽選を通じて、当選者を確定した後通報する予定だ. ワールドカップ入場券販売代行事業者は、(株)インターパークが昨年12月22日に競争入札を通じて選定された. 

ある技術審査委員の偏愛 

ところが、最近、ワールドカップ組織委は、入場券販売代行事業者選定について、物議をかもしている. 入場券購入申込書配布・受付を始めた翌日の2月16日、国会文化観光委でチェ・ヨンギュ(民主党)議員などが、事業者選定過程に関して問題を提起したのである. 

まず、最低価格入札制を導入して、結果的にダンピング入札を助長したという指摘だ. ワールドカップ組織委は、今回の入札でソフトウェア一般分野, ワールドカップ入場券固有分野, 一般分野に分けた分野別に60点以上を獲得した業者を選りすぐった後, 代行手数料率によって、最終的に販売代行社を選定する、‘最低価入札方式’を選んだ. しかし、こういう入札方式は、主に建設下請けや行政が物品などを購入する時になされることで、大規模国際行事の販売代行事業者選定には適さないという指摘だ. 

2つ目は、技術審査結果に対する疑惑だ. 競争入札に参加した二業者中、落札した業者である(株)インターパークは‘ワールドカップ入場券固有分野’で、審査委員 平均61.6点を得て、60点基準をやっとクリアした水準だった. その上、国内専門家3人とFIFA側の技術専門家2人が参加したこの審査で、唯一 一名の審査委員だけが、他の審査委員たちに比べて34〜21点の差が出る、飛び切り高い点数を与えたと発表された. 競争業者が比較的均等な点数で平均89.2を得たことに比較すれば、顕著な差が出る(得点表参照). 審査委員の過半数が落第点を与えた業者が、大会当日まで入場券販売代行事業を落ち度なく進行できるのか、すでに業界でも憂慮の声が上がっている. 

文化観光部とワールドカップ組織委側は、“ワールドカップ入場券販売は、電子商取り引き, 金融電算網, 次世代通信などのように高度な技術を要する分野ではない”という理由で、最低価格入札制導入の背景を説明した. しかし、あるシステム統合事業体の関係者は、“ワールドカップ入場券販売を、単純な予約・販売と見るのは誤りだ”と指摘した. “今後、2次, 3次の過程が残っていて、終盤には先着順で現場発売をしなければならないかもしれない. 現場チケット売場と前売り所, センターの統合運営は、システムだけを揃えたからといってできるわけではない. 充分な技術テストと現場経験が何よりも重要だ.” 

今回の入札方式は、時代的な趨勢にも外れるという指摘が多い. 入札の僅か一ケ月前の昨年11月17日、情報通信部は‘ソフトウェア事業の交渉による契約締結基準’告示を出して、競争入札の場合の価格評価の比重は、通常 20/100 以下の範囲で定めるようにした. ダンピング受注を防止するための一種の技術保護装置というわけだ. また、ワールドカップ組織委が、ソフトウェア一般分野技術審査の場合、情報通信省の別の告示によって項目を定めたことに照らしてみる時, 最終的な評価方式でだけ情報通信省の告示を無視したことは、納得するのに難しい面がある. ワールドカップ組織委 入場券部のある関係者は、“企業に提案書を返した後、手順に沿って進行したので、選定過程には何らの無理はない”と答弁した. だが、選定過程に異義を提起するのは、国会議員や業界関係者だけでない. 技術審査に参加した国内審査委員三人中の2名も不満を表示した. 

審査委員 B氏は、審査過程を“アブノーマルだ”と表現した. 彼は、“入場券販売代行のような複合的な技術を要求される事業を、最低価入札方式としたことも問題だが, 審査過程で誤差範囲を超えた数値が出てきたのに、そのまま通したことは、非常識的なことだ”と組織委を批判した. また別の審査委員 C氏は、“ソフトウェア技術はクォリティーが重要なので、価格と技術を総合評価するのが妥当だ”としながら、“組織委側が何故こういう常識を無視したのか疑問だったが, 審査委員の立場から問題提起をするのは難しかった”と話した. 

昨年12月頃、ワールドカップ入場券販売代行社選定と共に、大きく注目を引いた別のスポーツ関連問題は、サッカー福券事業社選定問題であった. お金を払って競技の結果を予測して、当たった場合、当選金を受け取る、このサッカー福券事業は、サッカー観覧人口が急速に増えながら黄金の卵を産むガチョウのように認識された. 

しかし、競争に参加した企業は、結果に承服して誰も異義を提起しなかった. 審査過程が論議沸騰を生み出さないほどすっきりしていたためだ. サッカー福券事業者は、‘まず事業者選定方式’で競争入札をした. この方式は、技術と価格を総合評価し、交渉対象者順位を付けた後、順に価格交渉をして、最も最適な事業者と契約を締結する方式だ. この過程で最も重要なのは、もちろん技術審査であった. 審査委員選定から是非の素地を減らすために、国民体育振興公団は12分野専門家 数百名の名前を全て箱に入れて, 競争参加業者の代表が選んだ後、直ちに密封した. そして、審査委員たちには、審査前日に連絡して、市内ホテルに集まるようにした後、3日間外部出入を禁止して審査に参加するようにした. 


どんぶり勘定式運営, 心配になるよ… 

写真/(株)インターパークと競争業者の技術審査結果(上). (株)インターパークが受けた点数を見れば、一審査委員だけ高い点数を与えた事実がわかる.

ダンピング受注疑惑が提起されると、ワールドカップ組織委 入場券部のある関係者は、“費用節減次元で最低価入札方式を選択し, 技術審査点数は審査委員たちの裁量だ”と全く同じ答弁ばかりを繰り返した. しかし、単純に費用面でだけ見ても、説明されていない点がある. 落札した業者が提示した手数料率は4.78%で、競争業者が提示した6%に比べて低い数値だ. これを、入場券販売目標金額の800億ウォンに適用してみると、各々38億2400万ウォンと48億ウォンで、組織委側では9億7600万ウォンが利得だ. しかし、二業者が提示した最小販売率保証パーセンテージをかけてみれば、結果は前後が変わる. 

最小販売率とは、最小限この程度はチケットを売るという約束で, このために業者は保証保険までかけなければならない. 最小販売率保証で落札した業者は65%(520億ウォン)を提示し、競争業者は81%(648億ウォン)を提示した. ここに、各業者が提示した手数料率を適用し、販売収入金を計算すると、113億9800万ウォンの差額で競争業者側がはるかに有利になる. 

もちろん、入札が決定された後、当初の提案内容とは違い、80%以上の販売保証をすると変えて、契約がなされたが, 一部では非難世論を意識して、無理に入場券販売目標金額に絞り込み合わせたのではないかという疑惑も提起している. 既に交渉された提案内容を変えるというのならば、何故‘まず、事業者選定方式’で入札をしなかったのかということだ. 

入場券販売代行社選定において、ワールドカップ組織委が物議をかもした理由は、特定の業者の利害関係のためだけではない. 落札した業者が、その後一ケ月間で、株価が6倍以上に跳ね上がったことは、偶然な結果である場合もある. 問題は、お金に換算するのが難しい国家的行事を準備する組織が、あまりにも雑貨屋式に無原則な事業態度を見せるという点だ. ワールドカップ組織委のこういう態度は、昨年7月に公文を通じて入場券国内販売業務代行社を選定したが、3ケ月後の10月、国政監査で事業者選定特典疑惑が提起されると、あたふたと競争入札方式に変えたことでも見ることができる. 

したがって、今回の入札結果をおいて、組織委内外では“特典是非が起こりかねないために、その業者をわざと除外させるためにダンピング受注という無理な方式をしたのではないだろうか”という視線もある. 1年2ケ月余りに迫った2002ワールドカップまで、組織委が越えるべき山は、幾重にも重なった山の中にある. 峠の度にどんぶり勘定式で仕事を処理していては‘国際的な舞台’で、それこそ‘国際的な不信’にあうかもしれない. 


キム・ソヒ記者 sohee@hani.co.kr