2001年12月ハンギョレ21 389号

女の成功, 脇役はいやだ
[ カバーストーリー ] 2001年12月19日 第389号


女の成功, 助演はいやだ

対案的成功モデルに向けた、堂々とした出発… 成長の勢いは明確でも、内外に落とし穴多数


写真/ '女性の成功’を主題としている各種創業セミナーと戦略講演会に、女性たちが集まっている. 20代の女性たちは、社会的・経済的成功を最も大きい関心事として選ぶ.

冷たい夜気にもかかわらず、若い女性たちが続々集まる.
12月14日夕方6時、ソウル汝矣島の韓国投資信託ビルディング. ‘女性成功時代, 21世紀職場女性のための創業セミナー’に参加しようという 彼女たちだ.
放送人 ベク・ジヨン氏と (株)ソンジュインターナショナル キム・ソンジュ社長の‘女性の成功戦略’講義が進行される間、200余名の参加者は熱を帯びた反応を見せた. 大部分が20〜30代の職場女性と学生達だった.
ベク・ジヨン氏が話に先立ち、‘成功とは何であるか’という質問をすると、髪を赤く染めた一女性がさっと手を上にあげた. “自分自身が満足する仕事をすることです.”

3時間進行された講義の主な内容は、成功のための自己管理とオープンマインドであった. 大邱から汽車に乗ってきたという ユ・ソナ(22・K大 経営学4年)さんは、“卒業したら、フリーランサーとして業務のアウトソーシングを受けて働きながら、適性に合う分野を探して1人創業をする計画”と話す. 理由を尋ねると、躊躇なく話す. “成功しなくてはね.”


成功に向けた具体的悩みと準備

成功を夢見る女性たちが増加している.
就職, 離職, 昇進, 創業は、成功のための具体的な過程だ. 若年層へ行くほど、富と名誉と権力に対する熱望を明らかにするのにためらわない. 20代女性たちの成功に対する関心は、愛と結婚という話題を締め出して久しい.
20代女性をターゲットとする総合月刊誌<コスモポリタン>のキム・ヒョンジュ記者は、“毎月、読者を相手に指向把握のためのモニターをしているのですが、‘最近最も重要な関心事は何ですか’という質問に、5人中4人は‘職業的・経済的成功’を選びます”と話した.

女性の成功に対する熱気は、書店街でも確認することができる. 大韓教育保険文庫をはじめ、大型書店で女性成功コーナーを特別に用意する程、多くの種類の本があふれている.
94年に爆発的に売れた ジョアン・リーの<二十三の愛, 四十九の成功>以来、女性の成功を扱う出版界のトレンドは急速な変化を経てきた. 90年代後半までは放送人や有名人でも‘人間勝利’をした女性たちの自伝的成功談が人気を呼んだとすれば、昨年を分岐点として具体的な成功ガイドブック側に方向転換をした. 涙腺とうらやましさを刺激するシンデレラストーリーは今年に入って、販売のみだけでなく出刊も停滞した.
インターネット本専門ショッピングモールyes24 マーケティングチームの チェ・ムンヒさんは、“出版市場の主消費層である20代女性の趣向が変わったということを皮膚で感じる”としながら、“出版企画を前へ進める彼女たちが願うのは、実事求是的成功戦略”と話す.
美貌・金・男という‘3拍子’をすべて揃えたリンダ・キムさんの自叙伝が失敗したことも恐ろしくない. 今年のはじめに女子大生が似たい人物第1順位として選んだりしたアンカー キム・ウンヘさんの自伝的ストーリーも、やはり販売では良い成績をおさめることができなかった. 出すほどの必要性がなかったためだ.

昨年出刊され、今年までyes24ベストセラー順位を守っている<男のように仕事をして、女のように勝利しなさい>は、‘委任権がない責任は一手に引き受けるな’,‘大きな声で話しなさい’,‘会議室の中央に座れ’等、具体的な指針を説破する. <CNN> 副社長の著者 ゲール・エバンスの具体的な体験が溶け込んでいるこの本は、既にステディーセラーとしての位置を占めた. 既に女性たちは夢の実現という‘抽象的期待’ではなく、どんな方式で成功するかに対する‘具体的悩み’をしているのだ.

今年7年目の(株)太平洋の女子大生論文公募展の主題は‘女性の成功’だ.
僅か5年前の96年の主題は、子女教育と夫婦関係, 結婚にかかわる経済的問題などが選択領域として提示された‘現代家族の中での女性の役割’だった.
その後にも、ずっと生活文化と家族・社会での献身性が主題だったことに照らしてみれば、目につく変化だ. 太平洋奨学文化財団 イ・チョルス次長は、“早く移り変わる女性たちの関心事を反映して今年の主題を定めた”と説明した.

最終審査に上がった24編の論文中で最も大きい比重を占めたのは、‘女性的リーダーシッププログラム開発’,‘女性の組織内成功’,‘成功要因としてのライフスタイルと志願に関する研究’等、女性のリーダーシップに関する事例研究であった.
また、‘女性主義的成功’,‘女性成功の新しい意味’,‘女性が作る対案的未来’などでは、男性社会への編入, 垂直的身分上昇, 高額年俸等で象徴される成功に疑問符を付けている. 成功の画一的通念を超えようという悩みを含んでいる.


‘体験指数’は高いが、不利益構造は相変らず

写真/各種大型書店は女性成功コーナーを特別に用意している. 有名人の自伝的成功談よりは、具体的なノウハウを提供するガイドブックがたくさん売れている.

社会的・経済的成功に関する関心事の急増は、‘仕事に対する態度’で世代間の差を拡げている.
女性ポータルサイト w21.netの キム・ジェヒ企画理事は、“会員の指向を分析してみると、40代以上が‘女も仕事ができる’という旗を掲げて体当たりしたとするなら, 30代は‘女も仕事をしなければならない’を当然の事として、仕事と家庭の両側に関するスーパーウーマンであろうとする.
しかし、20代は自分の欲望に充実で、‘女なので、もっと良くなるための’社会的戦略を立てる方向としてマインドが変わった”と話す.

成功の第一歩は、自分の仕事を持つことだ. しかし、成功に対する‘体験指数’に比べて、現実の‘ガラス天井’(昇進で不利益を体験するなど、見えない男女差別構造)は、相変らず強固だ. 何より、韓国の労動市場は女性に好意的ではない.
世界的に女性の年令別就業形態加重形(30代が最も高く、20〜49歳まで大きな変動がない)と変わっているが、韓国は20代後半〜30代中盤の間の就業率が全く落ちるM字曲線を相変らず描いている. 高学歴女性の場合、問題はより深刻だ. 大卒以上の女性の年令別就業率分布は、再就職を永久にあきらめる姿のL字形を見せている.

今年の大学卒業者中、女性比率は46.9%. 広範囲な女性インフラを構築しているが、大企業の女性人材活用は根拠もなく低い.
女性労働者は4名中1名(25.4%)で、大卒女性の場合は6人中1名(14.9%)であり、全く落ちる. 部署別には、秘書職(60.5%)と販売, 広報部署等に集中している. また、同一職種同一労働の場合、男女賃金格差は男子を100とした時、62.5程度に留まっている(2001 韓国女性開発院, キム・テフン).
労動市場での低い地位は、男女平等と男女権限では極端な差を生む. 国連開発計画(UNDP)の調査によれば、今年、韓国は男女平等指数では146国中29位と上位に属したが、男女権限尺度は64国中61位と、最低グループを記録した. 社会全体的に女性が管理機能と意志決定権を持っていないためだ.
<ハンギョレ21>が、SKグループ系列社3ケ所とLGグループ系列社3ケ所を調べた結果, 課長級以上の女性管理職比率は激しい不均衡状態だ. 国内企業平均水準に選ばれるSKの場合、12月現在、女性管理職比率が3%にもならず、他の企業に比べて女性比率が高いことが知られたLGの場合にも、10%を下回った.

しかし、組織のなかで女性たちの位置を縮小させる背景には、男性中心の慣行と意識だけがあるのではない.
12月11日に開いた‘女性人材活用先進化法案’セミナーで、三星経済研究所 リュ・ハンホ博士は、数字・権限・機会の連関性を通じて、既存女性人材の少数派位置を分析した. 数的劣勢が組織のなかで女性の権限を縮小させ、それがまた成就に対する女性自らの関心を低くして、ずっとマイノリティとして留まらせる悪循環の輪を作っているということだ. このような分析は、各種成功ガイドブックが言う‘女性自身の落とし穴’と一脈通じている. 成功戦略として女性たちが誤って知っている‘ゲームの法則’を、次の通り指摘する.

△あらゆる人々から愛されたい(そして、戦わない). △堂々と代価を要求せずに、他人が認めるのを待つ(そうこうした後、ずっと報われない). △困難な時に助けてくれと言わない(一人であたふたして、管理力が落ちる人とされる). △未来に対する絵を描かないで、無計画に献身する(結局、職業的ヴィジョンをなくす). △成功は皆のおかげ, 失敗は自分のせいだと感じる(成功は他人が持っていって、失敗に対する責任だけが残る).

月刊<プレミア>チェ・ボウン編集長は、“多くの女性たちが男性より献身的に仕事をするが、カーテンの後ろの役割に留まっている”としながら、“譲歩の美徳を女性性の絶対的な特徴として誤解するのが、女性自らが持った最後の落とし穴だ”と指摘した.


譲歩はもう、女性の美徳ではない

写真/ キャリアウーマンの堂々としている姿を代表するベク・ジヨンさんは、成功戦略講演会の人気講師だ.

それなら、女性の成功とは、単純な熱望とバブルなのか.
韓国女性経済人協会 シン・スリョン 会長は、“規模に拘束される必要はない. 量的成長に比べて、質的成長は目ざましい”と断言する.
今年、韓国は女性経済人100万時代を開いた. 1人創業と共に、バブルに陥ったベンチャー業界に入城する女性たちが増えた結果だ. 韓国女性経済人協会によれば、“100万という女性経済人指標は、法人登記簿謄本に上がっている役員陣, 事業者登録証を持った女性を合せたもので、大企業でも1人企業でも、意志決定権を持った女性たちの数を意味する”と説明する.

今春、<ニューヨークタイムズ>は、米国のロースクール(法科大学院)女学生入学率が2001年を分岐点として、過半数を越えると展望した. また、ロースクール入学生に、女性たちが多く含まれるのは、医大等、他の専門分野の女性増加とは次元が違う社会構造変化を意味することだと解析した.
ロースクール卒業者は、政界と財界, 官界 等に活発に進出し、政策決定と執行に直接的なパワーを発揮する. 韓国の場合にも、司法試験合格者比率は、10年間着実に上昇線を描いた. 2002年入所を控えている今年の司法試験合格者中の女性比率は17.5%で、93年に比べて3倍以上増加した数値だ(グラフィック参照).
この数値は、実際に女性たちが社会的影響力を行使することができる席に迫っている現実を見せてくれる、重要な一つの指標だ.

“男子は成功を通じて学ぶが、女子は挫折を通じて学ぶ.”
世界12ケ国の女性たちが読んでいる<悪い女が成功する>の著者ウテ・エハルトの言葉だ。 女性が持つ内外の限界は、今後も相当部分成功を夢見る女性を困らせるはずだ. しかし、この悪循環の輪を立ち切ろうとする女性たちの動きも活発だ.
今年ぐんぐん増えた女性創業セミナーと成功戦略講演会, そして、女性ポータルサイトを中心にしたネットワークは、蓄積された挫折を手硬い石橋として変える現場だ.
小は‘組織のなかで自身を知らせること’で、大は‘キャリアマップを絞る準備過程’まで、長い間の試行錯誤を経て体得した先輩たちの大小のノウハウが、出発点に立つ若い女性たちにとって、マニュアルとしてきちんと積まれている.


成功に対する自信として、ネットワークを…

写真/ 再就職を望む高学歴主婦が増えている. ソウル'龍山 働く女性の家'で用意した英語読書指導者過程の授業風景.

そのマニュアルは、ネットワークという翼をつけて、広大な職業の新天地を開いてみせる. すでにパキスタンで英国旅行社の予約業務をアウトソーシング受けることができ, 倉庫をおかないまま、韓国の自分の家の茶の間で米国市場に物品を流通させることができる.
(株)ソンジュインターナショナル キム・ソンジュ代表は、創業講演会で“たたいてもたたいても開かない企業の門の入口で挫折したり、上がっても上がっても奪われるばかりだった組織文化を経験した女性であるほど、目を大きく開けと薦める”としながら、“各種国際大会に参加してみると、男性中心的組織構造で否定的にだけ描かれていた水平的・親和的女性性が高付加価値を創出する時代になったということを皮膚で感じる”と話した.

‘挫折と失敗’を共有する女性たちの動きは、新しい環境の中で女の成功を個々人の散在した熱望ではなく、一つの巨大な現実として作っていっている. まさに、女性自身の方式として成功できるという自信だ. この自信は、垂直的偽計と排他的利益を土台とする男の成功とは異なる下絵を描く. “女性ネットワークのなかで、一女性の成功は、そのまま全女性の成功です. 今は‘オールドボーイネットワーク’に決別を告げる時になったのです.”女性ベンチャーのキム・フィジョン(36・サビズ代表)さんは話す.


文 キム・ソヒ記者 sohee@hani.co.kr
キム・ウンヒョン記者 dmsgud@hani.co.kr
写真 イ・ジョンヨン記者 lee312@hani.co.kr