2002年3月ハンギョレ21 401号

演芸産業 暴風前夜!
[ 文化 ] 2002年03月20日 第401号

演芸産業 暴風前夜!
引続くPR費, 麻薬スキャンダルでふらふら… 市民団体役割強化など、力学構図に変化模様

演芸産業が揺れ続けている.
開始は、さる2月初めだった.
文化放送<時事マガジン2580>で、歌手たちのPR費実態を放映した後,‘文化改革のための市民連帯’(文化連帯)がまとめたPR費関連資料を検察に提出した.
‘PR費’と呼ばれるアルバム広報用わいろの類型と、この提供を受けた放送社PDとスポーツ新聞記者等の規模, PR費代価の類型などだった.
文化連帯は、地上波放送3社PD各2人ずつ6人と、スポーツ新聞記者2人など、計8名の名簿を渡した.

マネジメント社バブルがはじけるか

写真/歌謡界PR費疑惑, スポーツ紙 映画記者の金品授受事件, 芸能人麻薬事件など、大きな事件が相次いで炸裂しながら、演芸産業に大小の変化が起きている.

まもなく楽譜社の社長たちが海外に行ったり、国内で‘潜水’に入っていった.
放送関係者が緊張して、一部スポーツ新聞 歌謡担当記者が2〜3日は出勤を避けた.

ところが、‘とんでもない’スポーツ新聞 映画記者たちの金品授受事件がおきた.
また、検察が映画界に対する捜査を仕上げていった去る3月7日には、ミスコリア出身タレント ソン・ヒョナ氏がエクスタシーを常習服用した嫌疑で拘束された.
ファン・スジョン, サイなどの麻薬事件が‘ショートヒット’に終わったのに比べ、今回のエクスタシー事件は20〜30名の芸能人リスト確保説が流れながら拡大していった.
その渦中、公正取引委は芸能人関連産業分野の不公正行為に対する実態調査に入っていった. それは、マネジメント社の芸能人に対する取引業者地位乱用行為, 不公正約款による契約などを焦点としている.
‘単発性夕立ちか?? すさまじい暴雨か??’という疑問を投げてみるに値する.
芸能人, マネジメント社, 放送社, スポーツ新聞など、演芸産業の主要主導者が一度は金品の洗礼を受けているためだ.

検察捜査が後を絶たない局面に引き継がれる姿を見ると、簡単に終わるように思えない.
何より、芸能界がすっかり麻薬の話でぎっしり埋めつくされて収まっているように見えた歌謡PR費問題が水面上に浮び上がるものと見られる.

映画社の会計帳簿にそっくり記録された寸志費用と違い、隠密に処理していると噂された歌謡界金品授受慣行のおかげで、該当関係者たちが‘物証を握れずに過ぎていくだろう’と言われていたが, 検察がレコード社を兼ねた映画社に対する押収捜索過程で、歌謡PR費物証を確保したことが知らされた.

検察の一関係者は、“放送社PDに対する召還調査がまもなく始まる”とし、“新しく開発された検査法を適用したエクスタシー事件も、昨年ドーピングテストだけをした芸能人をまた呼んで検査することも検討している”と話した.

このような一連の旋風が演芸産業内外に見えない変化を少しずつ起こしている.
直接的な影響が及ぼす所は、昨年‘突然に’大規模化したマネジメント社だ.
エースタス, サイクロン, チューブ, サイダース 等、昨年生まれた大型マネジメント社は、巨額の契約金を払って大小のスターをかき集め、芸能人のシナジー効果を狙ったベンチャー型資金が大規模投入された.
だが、出て行った金に比べて、収益がたやすくは発生しないため、事実上解体し始めた.
ドットコム企業が収益モデルを探し出せずにベンチャーバブルが消えながら危機を迎えた姿と似ている.
一部マネジメント社は今年に入って職員の月給さえ欠かすようになりながら、‘もうすぐ不渡を出すらしい’という荒々しいうわさにまきこまれ始めた.
この渦中にさく烈した麻薬とPR費波紋は、マネジメント社のバブルを消すのに促進剤の役割をせざるをえなかった.

“スポーツ新聞が袋叩きに?”

これは、日本の演芸産業の構造を急速に真似ていった速度にブレーキとして作動するものと見られる.
日本では大型マネジメント社が‘王’だ.
所属芸能人を前面に押し出して、放送番組自体を思うままにし, インタビューの場合は、むしろ金を受け取ることまでする.
また、マネジメント社がいっそのこと番組の一部を製作して納品することもする.

現在、国内で放送社に向かって“嫌ならやめる”と言える程のマネジメント社はSES, ボア などを連れているSMエンターテイメントひとつ程度だが、大型マネジメント社が生まれながらこういう現状は加速化されてきた.

“マネジメント社が集団で文化放送出演を拒否した事態は、この10年間の芸能人と放送社間の権力関係の変化を見せてくれる結果的な事件だ. 演芸マネジメント社が巨大企業化しながら、あるマネジメント社がいろいろな芸能人を連れて、放送社との関係で権力を持つようになった. したがって、最近ではパートナーシップが基本的なマインドだ. 以前のようにマネジメント社をむやみに軽んじたら、すぐにスター級が大挙出演拒否するので, お互いに用心して仲良くしようという雰囲気だ.”(文化放送のあるPD).

恐竜化したマネジメント社のバブルがはじけざるをえない今の状況は、当分SMエンターテイメントの独走を手助けすることになりそうに見える.

放送社のようにマネジメント社と共生関係を持たざるをえないスポーツ紙の場合はどうなのか? あるスポーツ新聞記者は、‘私達が何で袋叩きになるのか?’という憤怒と‘問題記者は演芸チームのきわめて一部’というくやしさと合せて、新しい正体と実体性を探さなければならないという切迫さを同時に体験していると話す.
“内部の視線により困惑している. スポーツ紙のなかで演芸チームは妙な憧憬と好奇心, 軽蔑を一度に受け入れているのだが, 今回の事件で軽蔑の眼差しが多くなった. ある新聞の場合は、演芸チームが野球チームからの‘悪の枢軸’という声まで聞いている.”
 
紙面での小さな変化も伺える.
最近、あるスポーツ新聞は、麻薬事件と関連し、検察が芸能人の人権をむやみに侵害しているという問題提起を1面トップで載せた.
かと言って、検察に対する腹いせ記事には見えない.
ファン・スジョン事件を担当した水原地検に比べ、エクスタシー事件を捜査中であるソウル地検はあまりにも率先して多くのこと流して不純な意図を見せているというのが、スポーツ新聞記者間の共通した見解だ.
ファン・スジョン事件時に比べて、‘推測報道’が減ったという点も目につく.
金品授受など、一部の問題点はすぐには静まっても、完全に消えるまでにはもう少し時間が必要だと見られる.

他のスポーツ新聞記者の話だ。
“映画記者に対する検察捜査が発表された14日は、偶然でなくホワイトデーだった.
マネジャーたちがキャンディの包みを持って会社を訪れると、‘これも帳簿に書いたが、後でわいろだと言われるのではないか’と自嘲に充ちた言葉を多く吐いた. 同時に、‘一線のマネジャーに対し、寸志を受けとってはだめで, 領収書処理することができるから、受け取りたいなら、社長から直接もらえ’という言葉も、一部で冗談のように行き来した.”

放送社は相対的に物静かだ.
“普通、わいろを受け取るPDは音楽番組担当に限定される.  PDが金を受け取って出演させてあげるわけだが、最近、音楽番組が弱くなって, 視聴率も低くなり、順次音楽PDたちの力が減っている. それで、わいろも減って、今後は継続して減る展望だ.”(文化放送 芸能局PD)

放送社内部で起きている改善の動きも、以前にはなかったことだ.
文化放送のように報道製作局から持続的に芸能界不正を暴いて内部を牽制したり, 韓国放送は監査室で自体調査を 実施した.

ここで注目することは、市民団体である文化連帯が音楽番組の‘権力 弱化’と放送社内部の改善の動きに決定的な役割を果たしているという点だ.
文化連帯は昨年‘大衆音楽改革のための連帯の集い’を別途に組織し、‘歌謡順位番組廃止運動’を繰り広げたし, 結局韓国放送の歌謡順位番組廃止という成果を勝ち取った.
また、PR費疑惑を暴露して、検察の捜査を引き出した.

不正暴いた文化連帯の力

“初めて資料を提出した時、検察が、情報提供者の陳述を直接受けてこそ捜査できるという態度を見せた. だが、誰が何をどんな目的でだれに与えたのかという内容と、それを証明するだけのことはあった状況を共に渡したため、捜査に問題はない. ことが大事になると、一部のレコード社で二重帳簿を焼却したりもしたが、ソウル地検と警察庁特殊捜査隊が捜査に相当な進展を見せていることを知っている.”(イ・ドンヨン 文化連帯事務次長)

このように、文化連帯は歌謡界不正と 関連し、だいぶ具体的な情報と‘つながり’を持って市民運動を展開している.
市民団体が演芸産業の一つの軸として割り込んで、肯定的な効果を出していると評価するだけのことはある.
結局、今週を峠に拡大と縮小の別れ目に入る芸能人麻薬事件と歌謡PR費問題の処理程度によって、演芸産業の力学構図変化が緊密に連結しあって, これは演芸産業の一主体になっていく文化連帯の位相にも直結する状況だ.

イ・ソンウク記者 lewook@hani.co.kr