2003年8月ハンギョレ21 472号

“チマチョゴリを攻撃しろ”
日本社会暴力の第1被害者は朝鮮学校女学生たち… 中級学校女学生の48.3%が被害経験
[ カバーストーリー ] 2003年08月14日 第472号

“チマチョゴリを攻撃しろ”
日本社会暴力の第1被害者は朝鮮学校女学生たち… 中級学校女学生の48.3%が被害経験

以前、大阪であったことだ.
在日同胞学生達と日本学生達間でにサッカー試合が行われた.
在日同胞学生達の勝利が固くなってくると、日本側応援席から一斉に叫び声が聞こえた.
“拉致, 拉致, 拉致.”

‘半島人’‘朝鮮人’も復活

在日同胞学生達がどれほど嫌な思いをしたかは、見なくてもわかることだ.
在日同胞に対する日本社会の攻撃が問題になる度に、最も早く標的にされるのは学生たちだ. その学生たちの中でも、チマチョゴリを着て通う朝鮮学校の女学生たちが攻撃の第1対象にされてきた.
今回もこのような歴史は繰り返された.

写真/ 朝鮮学校 校長室で会ったこの学校の中3女学生たち. 左側から、キム・リヒャン, ジョ・ジングン, リ・ユイさん.

中級学校3学年女学生の場合、平均半分程度が暴言・暴行を経験したと調査されている.
昨年9月17日の平壌会談以後、登校途中だった東京北区にある朝鮮中・高級学校 高級部(高等学校)1学年女学生のチマ(註:スカート)がナイフで裂かれて以後、連日起きた朝鮮学校学生たちを相手にした暴言・暴行事件(日本語で‘イヤガラセ’と呼ぶ)は、この学校だけでも300件を越えたという.
停まっている電車内で学生を殴り倒した事例も報告された.

朝鮮学校学生たちに対する暴言・暴行事件が続くなかで、大阪に位置した在日朝鮮人人権協議会 近畿地方本部は、9・17以後の8ケ月間、大阪所在朝鮮学校12ケ所に通う学生1768人を対象に緊急アンケート調査を繰り広げた.
調査結果として、全応答学生中の23.5%に達する416名の学生が日本人による暴言や暴行にあった経験があると応答した.
被害者の中で、特に中級学校(中学校) 女学生たちの比率は48.3%と現れた. 2名中一名は暴言や暴行にあった経験を持っているということだ.

8月9日、大阪市内に位置した東大阪朝鮮中級学校を訪れた時、学生たちは夏休み中のサークル活動をしていた. 舞踊部, 民族器楽部, サッカー部 等に分れた男・女 学生たちが、暑い天候にも練習に熱中していた.
取材陣を喜ばしく迎えてくれたブ・ヨンウク校長は、“一言で、非常事態”と話した.
“以前、祖国と日本の間に問題が生じた時にもこういうことがあったが、今回のように1年近く続いたことはなかった. 日本人が使う言葉も‘半島人’とか ‘朝鮮人’のように、日帝時代に私たち民族を卑下して呼んだ用語がそのまま現れている”というのが、彼の説明だ.
この学校の場合、自体調査結果、全学生432人中、9・17以後に暴言・暴行経験がある学生たちは計140人であると現れた.
やはり、男子学生よりは女学生, 高学年よりは低学年に被害者が集中する傾向を見せた.
暴言としては、“おまえ達も拉致するぞ”か“朝鮮学校, 死ね” “朝鮮へ帰れ”という罵声が最も一般的だ.
暴行の類型も多様で、尾行にあったり、首を掴まれたり、唾を吐きかけられたり 等と調査された.
注目する点は、日本人加害者の76.3%が10代である中・高等学生たちだと現れたことだ.
また、加害者が3名以上の集団である場合が、男子学生は66.6%, 女学生は50.0%と、非常に高く現れた点も憂慮される大きな問題だ.

‘チマチョゴリ’を着ないようにしたが…

写真/東大阪 朝鮮中級学校 民族器楽部のサークル活動. 朝鮮学校では、休み中にも韓国の特別活動に該当するサークル活動を繰り広げている.

一部の日本人たちは、事故予防のためにチマチョゴリを着ないでジャージを着ていた学生たちに迫って“お前たち、チマチョゴリを着てなくてもちゃんとわかるぞ”と脅迫した場合もあった.
朝鮮学校学生たちが着るジャージは、ズボンに韓国語の名前を縫い込んであるため、チマチョゴリでなくも攻撃対象になる可能性がある.
休み時間に会った3学年の女学生たちは言葉を慎んだ.
<冬の恋歌>のペ・ヨンジュンと<星を射つ>のジョ・インソンを理解するというキム・リヒャン(15・舞踊部)さんは、学校でチマチョゴリを着ないようにしたが、3学年の学生たちは何日か経つとまた着たと言いながら、その理由を明らかにした.
“1・2学年の友達は、違う制服を着たけど、私たちまでそれを着ると、私たちの学校ではないみたいだと思ったし, その問題(拉致問題)と私達がチマチョゴリを着て通うこととは関係がないので、チマチョゴリをそのまま着て通いました”こうさらけ出した.
リ・ユイ(15・民族器楽部)さんは、最近の日本社会の雰囲気について、“怖いけれども、腹が立つ”と話した.
8月7日午後、新潟県で休み中のサークル活動をしたときに会った朝鮮学校の学生たちも“腹が立つ”という言葉を繰り返した.
簡単な表現中に、くやしい感情が濃厚に孕まれていた.

現在、総連が運営する朝鮮学校は日本全国に120校内外であり、学生数は1万7千余名に達する.
これに比べて、在日韓国民団側の韓国学校は、東京と大阪, 京都の3ケ所に4校だけだ.
そして、40%内外の学生たちは、韓国から何年間も日本へ渡って働く会社員と外交官の子女たちだ.
このため、在日同胞子女に対する韓国語と私たちの歴史などの民族教育は全的に朝鮮学校が支えてきたのが事実だ.
北朝鮮は、1950年代から在日同胞の民族教育に関心を持って、朝鮮学校設立と運営に必要な費用を支援してきた.
最近は、総連と朝鮮学校カリキュラムの変化などで、朝鮮学校学生の30%内外は韓国国籍を持ったり、日本国籍を持つ同胞子女たちで構成されていることが知られている.

朝鮮学校と韓国学校は、まだ日本国内法上‘各種学校’として分類されている.
最近、日本文部科学省は、外国人学校の中でも、朝鮮学校出身学生個々人の国立大学入学試験資格可否を各 大学の自律に任せると決定した.
露骨な差別である.

“汚いやつら!!”

“アンネ・フランクの本を持った先生のところに走って行って‘見せてください’と話したところ、‘汚い’と言われた. 瞬間、‘見栄えがよい服ではないけど、入浴はいつもしているのに…’と考えたのだが、そのような意味ではなかったようだ.
ナチにより迫害されたユダヤ人少女には同情と関心を持つが、朝鮮人は汚いと言う, 以前ドイツの同盟国だった日本という国の教師たちの姿が本当に異常に見えた.”
ある在日同胞作家の自己告白は、祖国で起きた‘国家犯罪’が在日同胞学生たちにどんな損傷を与えるのか、想像させてくれる.
野蛮的日本社会の国家主義的暴力の前にそのまま置かれている朝鮮学校の学生たちこそ、動く度にうろこがむけて血が流れる,‘石に泳ぐ魚’(ある在日同胞3世作家(註:柳美里)の著作名)なのかもしれない.



新潟・大阪
文 キム・チャンソク記者 kimcs@hani.co.kr 
写真 パク・スンファ記者 eyeshoot@hani.co.kr