99年9月276号ハンギョレ21

韓−日戦のくびきを抜け出せ!


世界サッカーの流れにしたがわなければ、恥辱の繰返し… 今は敗北を認めて視野をひろめなければならない

(写真/恥辱の韓−日戦を良い薬にしなければならない. 卓越したウィングプレーとストライカーの活躍に過度に依存する戦術では、アジアの壁さえ越えるのが難しい.)

“次は国家代表です.”

韓国オリンピックチームが日本に 1―4で完敗した9月7日の夕方, 選手団を追って玄海灘を渡ってきたサッカー協会のある関係者は、憂鬱な表情で韓国サッカーを悲観した.
暗鬱な未来はこれからだという彼の判断だった. “90年代、幼少年と青少年で始めて、韓国サッカーに追付いた日本が、いまや成人サッカーで韓国を完全に取り除きました. 国家代表でさえ、オリンピックチームのように‘完敗’しないと誰が言い切れますか.”

この日の敗北で、韓国サッカーは一時代を終えた. 振り返る必要もなくアジアの舞台をリードしていた時期から、‘反省’なしでは一寸先も見通せない時代に入ったのである.

完敗の原因に関する診断は一つに集約される.

アマチュア-実業-2部リーグ-Jリーグとつながる、しっかりしたサッカーシステムの構築, ブラジルサッカー留学世代の目覚ましい成長などが今日の日本サッカーを作り上げたのに比べて, 韓国は闘志と根性だけを全面に出した一人よがりのサッカーにとどまって、足踏みを繰り返した. 韓国の惨敗は、これまでの歳月に二国が傾けた、サッカーに対する誠実さをそのまま語っている.

処方は? まず、韓−日戦のくびきから抜け出すことだ. 逆説的だが、日本サッカーにまた再び‘恥辱’にあわされなくするなら、日本に対する根深い競争意識(あるいはコンプレックス)をぬぐい去らなければならないと専門家は指摘する.


韓国サッカーの水準をどのように引き上げるか


さる54年、韓国と日本との初めての国家代表試合で韓国が 5―1で圧勝して以来、サッカー韓−日戦は巨大な‘宗教意識’のようにすべての国民を新たにした. 選手たちでさえ“日本との試合では、私たち皆が全く違う選手になる”ともらす程だった. 客観的な条件が何であれ、日本は必ず勝つ対象だった.

しかし、80年代まで続いた韓−日戦での無数の勝利は、結局、世界サッカーがどのように変化していているか, 隣国が未来のためにどんな準備をしていているかを注意深くみることもなく、韓国サッカーを‘慢心’に貶めてしまった. 韓国サッカーのあらゆる力量は、取りあえず日本に勝つことにだけ集中した. その間、日本は韓国の一方的な競争意識を払いのけ、ワールドカップ本戦進出と世界青少年大会準優勝などの成績を着実に上げて‘サッカー強国’の列に並ぶ水準に成長した.

ハイテル サッカー同好会のある会員(ID インシュアラ)も、“韓−日戦のために韓国サッカーの世界化が遅れている”と指摘している. 彼は、“ブラジルも韓国と日本に敗北した経験があるけれど、誰も韓国や日本のサッカーがブラジルに先んじているなどと軽はずみなことは言わない. 日本との対決に一喜一憂せず、韓国サッカーの水準を高めるのに関心を注がなければならない”と忠告した. 日本にどのように勝つかではなく、世界的な水準にどのように合流するかを‘論議’するべきだということだ.

この40余年の間、韓国サッカーは守備手の長いパスを受けた両側ウィングが素速く側面を突破し、ゴール前にセンタリングを上げて, ストライカーがこれを受けてシュートを飛ばす‘古典的な’スタイルに固執してきた. その間、システムと戦術の部分的な変化がなかったわけではないが, その底辺には相変らず卓越したウィングプレーとストライカーの活躍に依存しようという哲学が敷かれている. 問題は、このような戦術が現代サッカーを体得した相手には容易には通用しないという点だ.

相手のミッドフィールドが荒々しく圧力を加える場合、守備陣営の長いパスは容易に遮断される. 側面突破は相手守備の強力な対人防衛を抜けることができない場合、攻撃手たちの力を削ぐだけだ. 一旦ゴール前に越えてきたボールも、最前方の攻撃手がバックアップ(裏の守備)をさせられていれば無用の長物だ. 既に世界サッカーの流れは何度か程度の連結で一気にゴールを決定したヨーロッパサッカーを通り越して, 狭い空間で苦し程に細かいパスを繰り返す南米サッカーに移った. ここに、力と組織力を兼備した南米サッカーは世界各国が‘模範’とみなしている.

‘プレイメーカー’の役割が重要なことも同じ脈絡だ. 中央と側面突破をかわるがわる試みて, 最前方がふさがれば第2線から侵入していく変化無双な攻撃戦術のためには、誰かの陣頭指揮が必要になる. ホ・ジョンム 監督は普段 “代表チームにプレイメーカーがいないという指摘は正しくない. 11人全員がその役割をやり遂げることが現代サッカーだ”という持論を繰り広げてきた. 正しい話だ. しかし、韓−日戦では 11名中のただ一選手もプレイメーカーの役割をやり遂げることができなかった.

結局、韓国が卓越した‘ストライカー’を量産するのに気を遣う間, 日本をはじめとする世界各国はキーパー, 守備手, ミッドフィルダー, 攻撃手に至るまで卓越した‘サッカー選手’を育てて、彼らを縦横に操る多様な戦術を十分練ることに全力を注いだ. 敗北はゴール決定力不足ではなく、11人全員の‘総体的不実’で始まったことであった.

ポジションごとに強力な選手を配置しようとするなら、広範囲な‘選手プール’がなければならない. このためにプロ2軍リーグの養成化, 高校生のプロ舞台進出等は非常に重要な懸案だ. 若い血気と老練な技量で武装したプロ選手たちが国家代表間試合を主導する世界舞台で、いくつかのサッカー名門大学の選手から抽出して合宿訓練させる方式では、これ以上勝利を期待することができない.


システムの失敗… 今でも遅くない


結局、さる7日、膝を屈したのはオリンピック代表ではなく、韓国サッカーの全般的なシステムであったし, 韓国サッカーに恥辱を抱かせたのは、日本ではなく世界サッカーの陶陶とした流れだったのだ.

来る27日、蚕室では韓国と日本のオリンピックチームの2度目の親善評価試合が開かれる. 韓国選手を自在に翻弄した中田は今回の対戦に参加しない. 頑張れば勝つことができるだろう. また、敗れることもありうる. サッカーとは, スポ―ツとは、元来そういうものだ. 本当に重要なのは、その水準だ.

日本が韓国サッカーを数多くの相手の中の一つとして対するように, 私たちもまた、日本を‘評価対象’の一つとして考える時、韓国サッカーはもう一度の跳躍を期待することができる. 目標は‘克日本’ではなく、一段階より高い世界で楽しくサッカーの勝負を論ずることだ.

アン・スチャン 記者/ ハンギョレ 体育部

ハンギョレ21 1999年 09月 23日 第276号 .


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