2002年3月週刊東亜 324号

米メディア 行き過ぎた愛国主義
[スポーツ裏話]

米メディア 行き過ぎた愛国主義
反則王オーノ英雄作り


とても恥ずかしいことだ.

”2月25日(韓国時間)幕を下ろした第19回冬季オリンピック ショートトラック1000m競技で、韓国の キム・ドンソンが金メダルを‘突然取り消し’させられた翌日、ある米国のタクシー運転手は“話にならない”と、韓国に肩入れをした.
それだけではない.
大会ボランティアメンバーなど、多くのアメリカ人たちに尋ねても、反応は似ていた.
ただし、‘相手の気分をなるべく害さない’アメリカ人の特性から出た発言であったかもしれない.

外信記者たちの反応は一層強かった.
米国を除外した他の国家の記者たちも‘ハリウッドアクション’と,自分の事のように興奮した.
特に、ワールドカップを共同開催する日本の記者たちが最も激怒していた.
1000m競技が終わった後、インタビュールームにおりて行った韓国記者たちは、むしろ日本の新聞・放送記者たちにインタビューされるのではないかと気が気でない程だった.

このように外信記者たちとの共感が形成されたのは、今回の冬季オリンピックが徹底的に‘米国のために用意されたステージ’であったためだ.

ユタ州ソルトレイクで、3年目の暮らしを送っている韓国同胞 キム・ソンベ氏は、“前はこれ程ではなかったのに、昨年の9・11テロ事件以後、米国が徹底的に排他的な愛国主義に戻ったということを強く感じる”と話す.

“米国に従わない国家は、すべて敵だ”と公表したブッシュ大統領の表現のように、結果的に今回のオリンピックもこのような‘排他的愛国主義’を自国民に強調するためのイベントに過ぎなかったようだ.

このための広報手段はメディアだった.

今回の冬季オリンピック中継権を獲得 したNBC放送は、米国内のネットワークで70%以上を自国選手競技中継中にだけ使い、視聴者たちから抗議を受けたりした.
米国の唯一の全国紙 USAトゥデイも同じだ.
USAトゥデイは、大会期間の終始‘米国選手英雄作り’に紙面を割いた.
ショートトラックのアポロ・アントン・オーノの場合も、メディアを通して米国の英雄として浮上したケースだ.
オリンピックが開く前にも、放送でドキュメンタリーを作る程であり、大会期間終始、彼の名前が新聞紙面を飾った.
米国選手中に最多メダリストとして展望されたうえ、19歳の有望株であったため、事前作業が必要だったわけだ.
このような作業の効果があったのか、大会期間中の現地のアメリカ人たちの間では、オーノのあごひげのまねしたものを付けるのが大流行だった.

しかし、このような英雄作りは、まもなく限界をあらわした.

アメリカ人たちの慇懃な人種差別主義がひそかに姿をあらわしたのだ.
USAトゥデイは、大会期間の終始、日系であるオーノを‘American’(アメリカ人)と書いたが、24日付では唯一‘Japanese-American’(日系アメリカ人)と表現した.
前日開かれた500m競技で、オーノが反則で失格を宣告された後のことだった.
良いことならみな同じ‘アメリカ人’忘れたいほど悪い事が起きた時は必らず出身地を明らかにするのが、米国メディアの長い間の特性中のひとつだ.
‘単一民族国家’である遠い国から飛んできた記者としては辛さを感じざるをえなかった.

< ソルトレイク=キム・サンス記者/ 東亜日報 スポーツレジャー部 > ssoo@donga.com